Ubuntu Oneは、その名のとおり、LinuxディストリビューションのひとつUbuntuユーザーに提供されたオンラインストレージサービスだ。早い段階でWindwosやiPhone、Androidに対応しており、最近ではMac OS Xにも対応している。
オンラインストレージサービスとしては、Dropboxの方がはるかに有名だが、登録時に無料で付与されるストレージスペースについていえば、Dropboxが2GBなのに対して、Ubuntu Oneの場合は、5GBということで、なかなか健闘している。
本来、このサービス、Ubuntuユーザー向けだが、Ubuntu以外のディストリビューション(といってもUbuntuベースだが)でも利用できるらしいので、Linux Mint 16 CinnamonやXfceにお試しセットアップしてみた。
Ubuntu Oneのセットアップ
参考にしたブログ記事は次のとおりで、タイトルは、Linux Mint 15となっているが、Linux Mint 16 CinnamonやXfceでも問題なくセットアップできた。
なお、このブログでは、レポジトリにnoobslabを追加することになっているが、コメントで、このレポジトリの追加は必要ないとの指摘があり、実際にやってみると、レポジトリの追加なしでインストールできた。
よって、以下の1行でインストールが完了することになる。
$ sudo apt-get install ubuntuone-client ubuntuone-control-panel ubuntuone-client-proxy ubuntuone-control-panel-qt
インストール後は、続けて端末から次の一行を打ち込むか又はスタートメニューからUbuntu Oneを選択する。
$ ubuntuone-control-panel-qt
Ubuntu Oneの設定ウィンドウが開くので、すでにUbuntu Oneのアカウントを持っている人は、「既存のアカウントでサインイン」ボタンをクリック。それ以外の人は「まだアカウントを持っていません。サインアップする」ボタンを選択する。
セットアップが完了すれば、ホームディレクトリにUbune Oneというフォルダができる。このローカルフォルダに放り込んだファイルが、オンラインストレージにアップロードされ、同期されることになる。
なお、Linux Mint 16 CinnamonとXfceの他、Xubuntu 13.10でも問題なくUbuntu Oneをセットアップできた。
Dropboxとの比較
冒頭で、Ubuntu Oneは登録時に5GBのストレージスペース無料で付与されるのに対して、Dropboxは2GBだと書いたが、実は、Dropboxには友達紹介制度があって、友達ひとり紹介する毎に500MBが付与され、最大16GBまで無料で利用できるため、6人を紹介すればUbuntu Oneのストレージスペースに追い付く計算になる。
このブログでもちゃっかり、Dropboxのリンクを貼っていて、ブログの記事中のリンクから新規登録すると双方に500MBが付与されるという仕組みを利用させてもらっている。他にもメールやTwitter、Facebookを利用して友達にDropboxを紹介するといった多彩な方法が用意されている。
また、Ubuntu OneのWindows版の出来があまりよくないようで、ここでも、先行するDropboxの背中はますます遠くなっているという状況だ。
ということで、どちらかひとつを選べということになると、現状ではUbuntu Oneに勝ち目はない。ただ、両者を併用すれば、いきなり7GBのストレージスペースが無料で利用できるというのは、なかなか魅力的で、その意味からいえば、Ubuntuベースのディストリビューションを利用しているユーザーが、Ubuntu Oneを使わないという手はないだろう。
【追 記】
残念ながら、Ubuntu Oneは2014年6月30日をもってサービス終了となりました。コードはオープンソースで公開されるので、将来的にはユーザーがこれを利用して自分でファイルストレージサービスを構築できるらしいです。